別府温泉で地獄めぐりを楽しもう!

別府温泉は、大分県別府市内に数百か所あるといわれている温泉地の総称です。
別府温泉には、日本国内の総源泉数の一割相当の源泉があり、一分当たりの湧き出し量も約87リットルあります。
どちらも日本国内でもトップクラスを誇る国内でも有数の温泉地です。
別府市内には色も性質も異なる温泉が至るところから湧き出してるのも大きな特徴です。
単純温泉の他にも硫黄泉や二酸化炭素泉、含鉄泉などさまざまな泉質が湧き出しています。

8つの温泉地から成る別府八湯

中でも別府・明礬・堀田・柴石・鉄輪・観海寺・亀川・浜脇の8つの温泉地から成る別府八湯は、1000年以上にわたって噴出する温泉の湯けむりが独特の景観を感じさせてくれます。
特に鉄輪・亀川エリアは、噴気や熱泥、熱湯が活発に噴き出ることで有名です。
地面からもくもくと立ち昇っている湯気、噴出孔から噴き出し続ける熱湯、湯の色などから地獄のように見えることから古くから恐れられていた地域でもあります。
地獄にいるような光景は、別府のシンボルのような存在となり、現在は観光地として定着しています。
そんな地獄と呼ばれている温泉街をめぐる別府温泉の地獄めぐりは、誰もが一度は耳にしたことがあるほど定番の観光周遊コースです。

地獄めぐりとは?

徒歩圏内で周ることができる海・鬼坊主石・かまど・鬼山・白池地獄と、ローカルバスで移動する血の池・龍巻地獄の7か所から成っています。

海地獄

海地獄は、神秘的なコバルトブルーの美しいお湯の色が特徴です。
硝酸鉄がお湯に融解しているので、美しい南国の海のような色になっているそうです。
周遊バスの始点ともなっている海地獄は、七か所の中で最も美しいと言われています。
5月上旬から11月下旬頃に訪れると熱帯性のスイレンを見ることができます。
低学年の小学生なら乗れてしまうほどの大きさのスイレンはなかなかみることができないので、スイレンが見頃の時期に訪れてみるのもおすすめです。

鬼石坊主地獄

鬼石坊主地獄は、時折噴き出す熱泥がまるで坊主頭のように膨れることから名づけられたと言われています。
坊主頭のようにボコッと湧き出る約99℃の灰色の泥が、あちらこちらで湧き出る様子は必見です。
このエリアには無料で足湯に入ることができます。
もちろん有料になりますがヒノキの内風呂や岩露天風呂もあるので、散策に疲れたらぜひ入ってみてはいかがでしょうか。

かまど地獄

かまど地獄は、昔から噴気でご飯を炊いていたことが有名で、名前の由来にもなっています。
このエリアには1丁目から6丁目までさまざまな地獄がありそれぞれ違った泉質の温泉があります。
温泉に煙を吹きかけることで起こる変化を体験できる2丁目、喉や顔に蒸気を浴びせて上記温泉を楽しむことができる3・4丁目、湯の色が緑や青に変化する5丁目や真っ赤な熱泥が湧き出る6丁目など、それぞれ異なった楽しみ方ができるエリアです。

鬼山地獄

鬼山地獄は、温泉熱でワニを飼育していることが有名です。
大正12年に日本で初めて飼育されたそうですが、現在ではクロコダイルやアリゲーターなどをはじめ、およそ80種類ものワニが飼育されています。
小さいサイズの可愛らしいワニから4メートルほどもある巨大なワニまで様々なワニと出会うことができます。
また、昭和23年に設置された鬼山という名前にふさわしい大きな鬼のモニュメントがあります。
観光の記念に大きな鬼と一緒に記念写真を撮る人が続出しているほど人気の高いモニュメントです。

白池地獄

白池地獄は、まるで日本庭園の池のような青みを帯びているお湯が美しいと評判です。
瓦造りの建物や盆栽などの和を思わせる古き時代のような作りになっていることが特徴です。
噴出時は無色透明のお湯は、温度や圧力の低下によって青白い色に変化するらしく、まるで日本庭園の池のような光景を楽しむことができます。

血の池地獄

鉄輪から周遊バスで七分くらいの場所にある血の池地獄は、まさに血を思わせるような真っ赤な色のお湯が特徴です。
1300年以上から現存する日本最古の天然地獄と言われています。
酸化鉄で真っ赤に染まっている温泉は、まさに地獄絵巻に出てくるような景色が特徴です。

龍巻地獄

血の池地獄のすぐ隣にある龍巻地獄は、間欠泉が噴き出す様子をみることができる温泉です。
この間欠泉は、石の屋根で制御されていなければ30メートルほどの高さまで勢いよく噴き出ると言われています。
噴出は40分間隔に起きますが、噴出している様子はわずか5分しかみることはできないので貴重です。
屋根にぶら下がっているランプが黄色くしていれば10分以内に噴出するので、噴出のタイミングを逃さないように活用することをおすすめします。

まとめ

別府温泉の地獄めぐりは一か所ごとに入場料がかかりますが、七地獄共通の入場券も販売されています。
それぞれのエリアにみどころがたくさんあるので、少ないエリアをゆっくりとみてもよし、時間と体力があれば一気に周って比べてみても楽しめます。
また、各地獄には名物グルメやお土産などもあるので、ぜひゆっくりと温泉めぐりを満喫してみてはいかがでしょうか。

最終更新日 2025年6月10日 by kairak